世界遺産登録に思う
世界遺産委員会で4日に予定されていた「明治日本の産業革命遺産」の登録審査が持ち越された。
長崎では 旧グラバー邸宅や小菅のソロバンドック、軍艦島などが構成資産となっているため、無事登録に至るのか今夜の最終決定を待っているところです。
ソロバンドック
世界遺産とは「過去の文明・文化の中で、特に優れ価値があり、未来の世代まで引き継ぐべき宝物」で、全世界の人達の中で、「人類共通の宝物」として共に協力をしながら守って行きましょうと言うものらしい。
キリスト教遺産とあわせて、この近代化遺産は今後の長崎の観光資産として大きくグロースアップされてきています。
世界遺産登録されても、されなくても市民生活には何も影響はないと言ってしまえばそれまでだけど、観光収入への依存度が他県に比べると高い長崎で、観光の新ネタとしてこの「世界遺産」のお墨付きはどうしても欲しいところなのだろう。
だけど、
長崎の観光スポットといわれるところに市民はほとんど行かない現実。 旧天領内外で全く違う地元意識。
グラバー邸だって三菱が買い上げてなければ、残ってなかったかもしれない。
市民それぞれの地元愛、資産への思い入れ、愛着があるのか、無ければそれはこれから育つのか?
平和を謳いながら、軍事産業に依存していたり。この街の抱える矛盾は深い。
平和と観光がなければ、この街はどうなるのだろう、と考える。
今、隣国に借りを作ってまで「世界遺産」に執着する必要はあるのか?
「人類共通の宝物」になる以前に「長崎県民の、日本国民の宝物」にならないといけない。
登録されれば何よりですが、 「世界遺産」にとらわれず、今一度 それぞれの構成資産を改めてどう遺すべきかを再考してもいいのではないかと思います。